asken テックブログ

askenエンジニアが日々どんなことに取り組み、どんな「学び」を得ているか、よもやま話も織り交ぜつつ綴っていきます。 皆さまにも一緒に学びを楽しんでいただけたら幸いです!

プロダクト開発チームで大切にしたい「学び」のサイクル

こんにちは。VPoEの 安西 です。

4月になりましたね。askenの年度は4月から始まりますので、4月1日にキックオフが行われました。私も含めて、全部門の方針を全社で発表したのですが、せっかくなので、この場で公開してみようと思います。

現状のエンジニア組織の状況

2022年4月現在、askenのエンジニア組織は、業務委託の方々も含めると、25人ほどで開発を行っています。この数年サービスの成長が著しく、おかげさまで先日ユーザ数が700万人を超え、エンジニアの人数も右肩上がりです。

さらに価値提供を広げるために、よりチームはユーザ価値にフォーカスし、アーキテクチャの発展性を高めていく必要があります。また、より多くの方々が健康的な人生を歩んで頂くために、アメリカ向けに提供しているあすけんアプリも含め、新たな新規事業立ち上げがいくつも進んでいます。

ということで、多面的にチャレンジをする環境が整ってきており、チームとしても個人としてもさらなる進化が必要になっている状況です。そのような状況の変化を目指し、以下のような方針を言語化しました。

2022年度方針

不確実性が高いプロダクト開発に対峙し価値貢献する

プロダクト開発は不確実性が高く、常に「正解がわからないこと」と対峙することになります。わからないことをわかるようにし、不確実性をコントロールするためにはどうすれば良いかと言うと、学ぶしかありません。

個人的に、アジャイルスクラムのようなチームや組織論を学んだ後、個人の学びとは何かというテーマにも取り組みました。そこで理解できたことは、学ぶ行為というのは個人や組織関わらず同じような原理原則で行われているということでした。その基本的な原理原則を以下のように「学びのサイクル」とモデルにしてみました。

理論やフレームワークの例を挙げると、スクラムリーンスタートアップ、コルブの経験学習モデル 、シングルループ・ダブルループ学習などに、学びのサイクルの要素が含まれていると考えています。 学びのサイクルを徹底してco-learning(ともに、学ぶ)が習慣化した結果、不確実性をコントロールし、今よりエンジニアがユーザ価値や事業成果に直接貢献できるようになることを目指しています。

co-learning(ともに、学ぶ)に込められた私の想い

私自身、数々の失敗をしてきました。後悔もありますし、未熟な自分に対してがっかりすることもあります。

一方で、失敗を糧にし、学びに変えることで、新たな視野視座、スキルを身につけることができました。たとえ苦しかったとしても、学べたときの開放感は、何にも代えがたい喜びがあります。

そしてその体験の過程で「学ぶ」ということには方法論があるということがわかりました。その方法論を意識せずに、意図して学んでいかないと、何も前に進まない可能性があります。その方法論を真摯にやっていくことが、不確実性をコントロールし、学ぶ喜びを得る方法なのです。

「co-learning(ともに、学ぶ)」に向かうための2つの行動

1. チームが学ぶ

経験からふりかえり、改善し、チームが成長する

書籍TeamGeekに「ソフトウェア開発はチームスポーツである」とあります。不確実性が高いテーマに取り組んでいくためには、チームで学ぶことが必要です。チームとして経験からふりかえり、改善し、チームが成長する。つまり、特定の個人だけではなくチームにノウハウや形式知暗黙知が積み重なっていくことで、パフォーマンスが上がっていきます。

チームは、ユーザのこと、事業のこと、チームのプロセスのこと、触っているアーキテクチャのことなど価値につながる様々な要素を、学びのサイクルに則り学びます。 そして、学びが広がっていくと、結果的にそれぞれの得意分野を持っている人が重なり合い、その重なり合った部分を通して共通の目的や目標を達成していけるチームになっていくことができます。

2. チームで学ぶ

みんなでインプットし、アウトプットし、学ぶ

新たなチャレンジをする際には、新たな知識やスキルが大きな武器になります。Googleはラーニングアニマルを採用しているとHow Google Worksにありましたが、エンジニアが個人として学ぶことが、ユーザ価値に近づくことにもなりますし、個人のキャリアとしても重要です。

一方で、個人で学ぶのには限界があります。インプットしても自分の経験や視点から出ることが難しく、深く学び実践するのは難易度が高いです。そこで、チームで周りの人と一緒にインプットしてアウトプットして語り合いながら学ぶことで、理解を広げることができます。

そこで会社としてコストをかけていくという意思決定をし、このような方々をお呼びして場を作り、チームで学ぶ時間を作ることにしました。

①設計 : 増田亨さん

隔週で勉強会を開催しています。詳しくは以下を御覧ください。

tech.asken.inc

②インフラ・アーキテクチャ : 野村友規さん

成長し巨大化したプロダクトの発展性を上げるために、インフラも含めたアーキテクチャを進化させていく必要があります。そのため、「実践Terraform AWSにおけるシステム設計とベストプラクティス」本の著者で、アーキテクチャに造詣が深い野村さんと一緒に学んでいます。

twitter.com

アジャイル

チーム全体で学びのサイクルを回していくには、アジャイルの実践が核となると考えています。まだこれからで、どなたをお呼びするかは未定なのですが、有識者の方に来ていただき、客観的にチームを評価いただきながら、開発プロセスを向上するために学んでいくことを考えています。

④asken Engineer All Hands (エンジニア全体会議)

月1回、エンジニア全員が集まり、情報共有を行っています。例えば、今年の1月は全員でLT大会をやりました。コンセプトはこちらです。

一方的に方針を発表するという場ではなく、必ず全員で話し考える時間を作っています。インプットするよりアウトプットするほうが学びにつながります。All Handsも学ぶ場の一つに位置づけています。

学ぶために必要な在り方

不確実性(答えがわからないこと)に取り組むと必ず失敗しますが、失敗は成功の元であり、失敗からどれだけ学べるかがポイントです。ただし、失敗と向き合うのは時にしんどく感じてしまうことがあるので、考え方にコツがあります。

  1. (失敗するかもしれないと思っても)意思を示し、踏み出す
  2. 失敗したとしても、失敗を認め、受け入れる
  3. これらの行動を組織として推奨しやりやすい環境づくりをする

昨今、心理的安全性が大事であるという話をエンジニア以外の様々な業界でも聞くようになりましたが、この3つができる人が集まり、かつやりやすい環境が「心理的安全性が高い」とも言えると考えています。

人事制度も変えました

ここまで説明した学びをコアにするために、人事制度も変えています。元々askenにはコンピテンシーがあるのですが、エンジニア向けに完全に作り変えました。また昨今の市場の状況を鑑みて、給与テーブルも見直しています。

co-learning(ともに、学ぶ)をカルチャーに

2022年度の方針を書かせていただきました。プロダクト開発において大事な考え方のため、このままカルチャーの一つにしたいと考えています。

そこで…、健康についてかつ学びについて共感いただけ、一緒に価値を作っていただけるエンジニアの皆様を募集しています。サービスとしてのチャレンジとともに、技術的には機械学習アーキテクチャの刷新にもチャレンジします。是非お気軽にご連絡くださいませ!

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気軽にお話してみませんか?

この記事に書いたaskenの方針は、できるだけシンプルにしたいと思い(それでも長めですが…)、結果として抽象度が高めになっています。実際どんな感じでやってるの?とか人事制度をどう変えたのか?など、より具体的に聞きたいことがあれば、Meetyからお気軽にご連絡ください!お話しましょう!

meety.net