こんにちは、シニアプロダクトマネージャーの伊藤です。
今回は、先日開催した 「あすけん式 おとなの食育展2025」 における開発チームの取り組みをレポートします。イベントの舞台裏でどのようにユーザー様の声を集め、プロダクトへ還元しているか?の様子を通じて、askenの文化や開発スタイルを感じ取っていただければ幸いです。
「あすけん式 おとなの食育展2025」とは?
「あすけん式 おとなの食育展」は、食と健康に関心のある方々に向けて、食習慣を見直すきっかけとなるような体験を提供するイベントです。今回で2回目の開催となり、昨年に続き多くの方にご参加いただきました。
当日は、管理栄養士やゲストスピーカーによる栄養セミナーを通じて、最新の知識や実践的なアドバイスを共有したほか、協賛企業様による試食品の配布もあり、五感で食や栄養を楽しむことができる内容となりました。
ユーザー様と直接お話できる「開発者コミュニケーションスペース」
私たち開発チームは、「開発者コミュニケーションスペース」を設け、日頃アプリをご利用いただいているユーザーの皆さまと直接お話しすることができました。普段の使い方に関するちょっとした疑問や気になる点、改善してほしい点など、さまざまな声をいただく中で、プロダクトをより良くするためのヒントをたくさん得ることができました。
このコミュニケーションスペースを設けたことで、主に以下のような収穫がありました。
- ユーザー様の生の声を直接聞くことで、要望の熱量や頻度を肌感覚で把握できた
- 開発チームにとって、ユーザー様の反応を直接見ることでモチベーションが高まった
- 開発中の新機能について、その場でフィードバックをもらい検証につなげられた
1つずつ詳しく見ていきましょう!
① 定量化できない“熱量”を感じられる
「普段のご感想やご要望、アプリの使い方相談も大歓迎です!」とご案内したところ、多くのお客様が足を運んでくださり、直接お話を伺うことができました。対面だからこそ得られる気づきや、画面越しでは拾いきれない声に触れることができたことは、私たちにとって非常に貴重でした。なかでも、次のような点が収穫でした。
言葉になる前の“モヤモヤ”を捉えられる
まず、一番の利点だと感じたのが、直接の会話を通じて、「うまく言葉にできないけれど、なんとなく使いにくい」といった曖昧な感覚やモヤモヤに触れられることでした。こうした、まだ明確な要望として形になっていない言葉になる前の段階の思いや気づきに耳を傾けられるのは、対面ならではの大きなメリットだと感じます。ユーザー様と一緒に画面を見ながら話すことで、漠然とした違和感が次第に具体的な課題として浮かび上がってくる場面も多く、プロダクト改善の新たなヒントにつながりました。
声が重なることで共通の課題が見えてくる
また、実際に多くのユーザー様とお話しする中で、似たような声が何度も出てくる場面があり、「あ、やっぱりこれは多くの方が感じていることなんだな」と実感できました。そうした声が重なることで、自然と「今のタイミングで取り組むべきこと」が見えてくる感覚がありました。
非言語のヒントを受け取れる
さらに、対面だからこそ伝わってくる表情や声のトーン、身振り手振りといった非言語の情報も、ユーザー様の本音や使い勝手の実感を理解するうえで大きなヒントになります。
コロナ禍以降、オンラインインタビューが主流になりましたが、対面でお話できることの情報量や貴重さを、改めて実感しました!
② 開発チームのモチベーションが上がる
ユーザー様と直接お話しできることは、開発チームのモチベーション向上にもつながると感じています。特にエンジニアは日々の業務が立て込みがちで、ユーザーインタビューへの同席機会が限られてしまうことも多いため、このような場はとても貴重です。
たとえば、あるエンジニアメンバーは、朝イチで寄せられた改善要望を聞いた際、実現の難しさを感じて慎重な反応をしていました。しかし、その後も同様の声が複数のユーザー様から繰り返し届いたことで、その日の終わりには、「それだけニーズがあるなら、やり方を工夫してみようかな」と気持ちに変化が生まれていきました。ユーザー様の課題を直接共有できることで、技術的なチャレンジにも前向きに取り組もうという意欲が自然と湧いてくる、そんな場面がありました。
③ 新機能ハンズオンの良い機会になる
現在、あすけんではモニター会員の方に向けて、開発中の機能をいち早く試していただく「あすけんラボ」という取り組みを行っています。
その中で、私がプロダクトマネージャーとして企画し、エンジニアとしても開発を担当しているのが「音声認識による食事記録」機能です。
今回のイベントでは、ノートPCを会場に持ち込み、現地でご来場いただいたお客様に専用フォームへご回答いただくことで、各ユーザー様の端末上にあるあすけんアプリで、この機能をその場でリモート有効化できる仕組みを整えました。これにより、実際の端末環境でハンズオンのような形で体験いただくことができました。 ※ アプリ内左上のメニューから「新機能を試す」を開くと、(募集しているタイミングにおいては)ベータモニターにご応募いただくことが可能です。ぜひお試しください。
今回のハンズオンで最も印象的だったのは、普段分析で扱う文字列や数値のデータに変換される前の、リアルなユーザー様の行動や戸惑いを目の前で観察できたことです。
特に音声認識というテーマにおいては、「このような発話をしたのに、こう誤認識されてしまった」というギャップが、まさにその場で見えてきます。これは定量データやログだけでは見えてこない部分であり、UI上の挙動や機能の設計を見直す上で非常に有益な手がかりとなりました。
あすけん開発チームは、このような取り組みをはじめとして、ユーザー様の声を起点にプロダクトを磨くことを何より大切にしています。職種を問わず、
- 仮説と検証を高速で回したい方
- データと感情の両輪を基に、プロダクト改善をしていきたい方
- 社会的インパクトのある健康サービスを手掛けたい方
と一緒にチャレンジできる環境をご用意しています。少しでも興味を持っていただけたら、ぜひカジュアルにお話ししましょう!