asken テックブログ

askenエンジニアが日々どんなことに取り組み、どんな「学び」を得ているか、よもやま話も織り交ぜつつ綴っていきます。 皆さまにも一緒に学びを楽しんでいただけたら幸いです!

スクラムチームの見える化にAsanaを活用した話

こんにちは。システム部の @nakawai です。

普段は北米版あすけんのAndroidアプリ開発と、スクラムマスターを兼任しています。

弊チームでは現在、ユーザー価値を最大化するために仮説検証サイクルの様々な改善に取り組んでいます。

この記事では、その中のひとつであるチケット管理方式の改善に取り組んだ事例を紹介します。

SaaS型ワークマネジメントツール Asana を活用することによってプロダクトやスクラムチームの見える化が進み、PO(プロダクトオーナー)と開発チーム間の情報共有を改善することができました。

以前のチケット管理方式と、その課題

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施策チケット管理はAsanaを利用していました(2020年にRedmineから移行)。

一方、開発チームはGitHubのProjectでチケット管理をしていました。この方式において、以下のような課題がありました。

  1. 施策チケットと開発チケットを相互に辿れず、情報を把握しづらい
  2. 開発チケットの、親子タスクや依存タスクの管理が辛い
  3. 開発チケットのStory Pointの集計が手間
  4. 時系列での可視化がしづらい

これらの課題1を解決するため、実用性の検証を経て以下のようなチケット管理方式に移行しました。

現在のチケット管理方式

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これによって、以下のようなことが実現できました。

施策に必要なタスクをすべてサブタスクで紐付け

開発だけでなく、デザインやABテストなどすべてのタスクや、さらにそのサブタスクをすべてチケット階層で紐付けられるようになりました。別途、ワークフロー自動化ソリューションの UnitoGitHubとAsanaを同期させることにより、PR(プルリクエスト)がマージされたらAsanaの開発チケットをDoneにするといったことも実現できました。

チケット同士の依存関係を管理

リリースのマイルストーンとそれに必要なタスクを紐付けたり、アプリ開発着手前に完了していてほしいAPI開発のタスクなどを紐付けることで、リリースまでのクリティカルパスを可視化できます。 f:id:techaskeninc:20211104163124p:plain

StoryPoint集計はAsana上で完結

Asanaにはカスタムフィールド機能があり、数値型を指定するとダッシュボード上で集計やグラフ化ができます。 これにより、チームのベロシティ計測が素早くできるようになりました。 f:id:techaskeninc:20211104163241p:plain ただし注意すべき点として、親タスクとサブタスクが同じプロジェクトに存在する場合は数値が重複して集計されてしまいます。そのため、サブタスクに数値を入力する場合には親タスクには数値を入力しないようにするなど、運用上の工夫が必要です。ほかにもサブタスクの数に上限があるなど、集計には注意すべきポイントがいくつかあります。実際に運用する前には、このあたりのAsanaの集計の振る舞いを確認しておくことをおすすめします。

ロードマップやスプリント中のタスクを時系列で可視化

Asanaには「タイムライン」という機能があり、任意のスケールでチケットを時系列で可視化できます。 チームでは、月スケールで四半期ごとのロードマップの可視化、日スケールでスプリント中のタスクを可視化し、それぞれが把握しやすくなるように活用しています。 f:id:techaskeninc:20211104163556p:plain

その他

AsanaはWeb GUIに力を入れているようで、ドラッグアンドドロップやチケット複数選択などで直感的にサクサクとチケット編集が可能です。とても便利です。

今後の取り組み

チームメンバーが「この作業はプロダクトゴール達成においてどういう位置づけなんだっけ?」と思ったときに、すぐ把握できる状態が望ましいと考えています。その観点で、Epicの切り方やそれらのロードマップ上の可視化の仕方にはまだまだ工夫の余地がありそうです。このあたりも、チームで考えながら少しずつ改善していければと思います。

まとめ

チームが一丸となって取り組むためには、情報の偏りを減らし、同じ文脈を共有したうえでコミュニケーションをとっていくことが重要です。見える化はその手段のひとつです。弊社では今後も不確実性を減らすための取り組みにチャレンジしていきます。

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  1. Asanaに移行を決めた時点ではGitHub Projectでは解決できない課題でしたが、2021年現在機能追加が進んでいるため、今後Github Project上で実現できるものも出てきそうです。